お疲れ様です、工員ブロガーのハル(@aoeri_haru)です。
工員の方なら上司から「××の資格取ってこい!」「次に××を受けてみては!?」など声がかかる事があると思います。
私も若かりし頃はあれを受けろ、これを受けろと毎年言われ続けて早十数年!!
お陰様で資格・検定は約40個所持しています(注:所持しているだけで理解していない)。
所持している資格・検定の中で本日は技能検定についての記事です。
技能検定とは
厚生労働省のホームページに
技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなど全部で130職種(※)の試験があります。試験に合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができます。
と記載されています。
ファイナンシャルプランナーなど聞いたことある人もいるのではないでしょうか。
こちらはファイナンシャルプランニング技能士で技能士の仲間です。
等級
特級、1級、2級、3級、単一等級に分かれています。
- 特級・・・管理者、監督者レベル
- 1級、単一等級・・・上級レベル
- 2級・・・中級レベル
- 3級・・・初級レベル
この他にも近年できた外国人技能実習生等を対象として随時に実施する2級、3級及び基礎級があります。
受験資格
原則として検定職種に関する実務経験が必要とされていますが、ここらは少々曖昧なところがあります。
機械を扱うなら機械保全も空気圧装置組立も油圧装置調整も・・・色々受験できそうですよね。
特級・・・1級合格後5年以上(前期後期により実質6年以上になる職種があります)
1級・・・実務経験7年以上
2級・・・実務経験2年以上
3級・・・無し
単一等級・・・実務経験3年以上
試験日程
前期と後期があります。
職種や級によって前期のみ実施、後期のみ実施と分かれています。
前期
試験案内:3月上旬
申し込み期間:4月上旬~中旬
実技試験の問題公表:6月上旬
実技試験:6月中旬~9月中旬
学科試験:7月上旬~9月上旬
合格発表:9月下旬~10月上旬
後期
試験案内:9月1日頃
申し込み期間:10月上旬~中旬
実技試験の問題公表:11月下旬
実技試験:12月上旬~2月中旬
学科試験:1月中旬~2月上旬
合格発表:9月下旬~10月上旬
受験料
受験の際にかかる料金・・・一番気になるところですよね。
私が受験していた時は年齢に関係なく同一料金でしたが、今は違います。
学科試験受験料・・・3100円(全職種)
実技試験受験料・・・18200円(特級・1級・単一等級・2級35歳以上・3級35歳以上在校生以外)
9200円(2級35歳未満・3級35歳未満在校生以外)
12100円(3級35歳以上在校生)
3100円(3級35歳未満在校生)
学科試験受験料(機械保全)・・・4000円(全級)
実技試験受験料(機械保全)・・・15400円(特級・1級・2級35歳以上・3級35歳以上)
6400円(2級35歳未満・3級35歳未満)
10000円(3級在校生)
2900円(3級35歳未満かつ在校生)
申し込み方法
まずは受験申請書を手に入れる為に、各都道府県職業能力開発協会に受験申込書を取りに行くか、受験申請書を郵送してもらうか(有料)になります。
各都道府県職業能力開発協会はこちら。
学校や会社単位だと担当者に申請が必要になると思います。
また、忘れてはいけないのが証明写真です。
縦5.5cm×横4.0cmが2枚必要ですので約700円~2000円ほどかかると思います。
プリクラは絶対にダメです!!
試験の種類と試験時間
学科試験と実技試験(製作等作業試験・計画立案等作業試験・判断等試験)があります。
学科試験
- 特級は5つの回答の中から1つを選ぶ五肢択一法で50問2時間
- 1級は〇×の真偽法25問と4つの回答の中から1つを選ぶ四肢択一法25問の計50問100分
- 1級は〇×の真偽法25問と4つの回答の中から1つを選ぶ四肢択一法25問の計50問100分
- 3級は〇×の真偽法30問60分
- 単一等級は〇×の真偽法25問と4つの回答の中から1つを選ぶ四肢択一法25問の計50問100分
実技試験
職種や級により試験の種類と時間は異なります。
- 製作等作業試験(旧作業試験)・・・制限時間内に物の製作、組立て、調整等を行う試験。
- 計画立案等作業試験(旧ペーパーテスト)・・・実際的な対象物または現場の状態、状況等について説明した設問により、判別、判断、測定、計算等を行う試験。
- 判断等試験(旧要素試験)・・・対象物又は現場の状態、状況等を原材料、標本、模型、写真、ビデオ等を用いて提示し、判別、判断、測定等を行う試験。
交代制勤務の私は過去の受験で夜勤明けそのままで試験会場へ行き、午前中に製作等作業試験、午後に製作等作業試験の続き(バラシ)等を何度か経験したことがあります。
合格基準
100点満点中実技試験は60点以上、学科試験は65点以上です。
過去に機械保全特級の学科試験で64点を取り不合格でしたので学科65点以上は間違い無いと思っています。
試験結果
各都道府県のホームページまたは電話で合否の結果を知ることができます。
ただし電話で合否の問い合わせは迷惑になるのでホームページで確認するようにしましょう。
試験結果には3つの判定があります。
合格の場合
合格の通知が家または学校、会社に届きます。
その後合格証書とバッヂをいただきます。
学校や会社で表彰されることがあるかもしれません。
高校生の場合、大学入試や会社の面接の時有利になることもあると思います。
会社員の場合、資格手当がもらえるところもあるでしょう。
一部合格の場合
一部合格の通知が家または学校、会社に届きます。
各都道府県のホームページでは知ることができません。
次回受験の際に試験免除で一部合格通知が必要になりますので大切に保管しておきましょう。
不合格の場合
何も連絡はありません。
次に向けて頑張りましょう!
技能検定のまとめ
現在2級から特級まで12個ほど技能検定を所持しています。
技能検定を良く思う人もいれば悪く思う人もいます。
当サイトは技能検定の取得を奨励してるだけに、私は技能検定は必要だと強く感じています。
正直な所、学科試験やペーパー試験は過去問を手に入れる事が出来れば合格率はかなり上がると思います。
しかし実技試験はそうはいきません!
試行錯誤しながら時間との闘いをして得られる合格ほどうれしいものはありません。
また、派生して他の職種にも手を出すことができ、様々な体験をすることができます。
技能検定を取得すると職業訓練指導員免許を取得しやすくなったり、他の試験の受験要件を満たしたりメリットもあります。
デメリットとしては、やはりお金がかかることでしょうか。
私はダイカストというレア(?)だと感じる職種に就いており、派生して鋳鉄鋳物、軽合金鋳物、金属溶解、鋳鉄溶解など受験してきましたがとても楽しく良い経験ができたと思っています。
もちろん仕事をしながらの訓練や勉強になりますのでとても辛く、何かしらを我慢しなければなりません。
若い段階で工員を目指す人、既に工員の人に伝えたい事になりますが、高校生なら1年生から3級を受験し、3年生の卒業前までに2級を合格していれば、会社に入って1級、特級とすぐに経験していけると思います。
既に工員の人は日々同じ事の繰り返しばかりだと仕事が面白くありません。
何かしら目標を持つべきなので、技能検定の取得を目標にしてみてはいかがでしょうか。
私は電気が苦手なので電気機器組立てや電子機器組立てを受験してみたいのですが、先生がいないの独学では厳しそうです・・・。